エポックスレッドミルのよくあるご質問
MOLDINO超硬ねじ切りカッタシリーズの「よくあるご質問」を取り上げております。
対象商品:ET-PN, EDT-TH, EDT-PT-ATH, EDT-NPT-ATH
1.加工ねじサイズ
Q-1) カタログ推奨の呼び径以外のねじサイズも加工できますか。
A-1) 加工可能なサイズもあります。ピッチが同じであれば、細目ねじも加工できます。例として、メートル並目ねじM6加工用のET-1.0-12-PNは同じピッチの細目ねじM8×1が加工できます。
併せてQ-2, A-2もご覧ください。
Q-2) ピッチが同じあっても、加工できない呼び径のねじはありますか。
A-2) カタログ推奨の呼び径より大きなサイズのめねじは加工できます。下穴径には注意が必要です。しかし、推奨呼び径より小さなねじには、加工すると三次元的なねじ形状が変わってしまうため、使用できません。
Q-3) 工具のねじ精度を表す公差域クラス(等級)は、どれに相当しますか。
A-3) メートル並目ねじで5H、メートル細目ねじで6H(いずれも旧JIS 2級)に相当します。
2.加工ねじの種類
Q-4) 雄ねじは加工できますか。
A-4) 本製品はめねじ加工用です。雄ねじの加工は推奨いたしません。
Q-5) 左ねじは加工できますか。
A-5) 加工できます。右ねじは時計回り、左ねじは反時計回りでヘリカル加工していきます。弊社の「超硬ねじ切りカッタNCプログラム作成ソフト」で、左ねじ用のNCプログラムを作成可能です。
Q-6) ヘリサート用下ねじの同じサイズは加工できますか。
A-6) 加工できます。
Q-7) 管用平行ねじは加工できますか。
A-7) 管用平行ねじを加工する標準在庫品はございません。管用テーパねじ(PT, NPT)は標準在庫品となっております。管用平行G規格については、一部製作実績がございます。(2025年3月現在)
Q-8) エポックDスレッドミルEDT-THは下穴ありの場合でも加工できますか。
A-8) 下穴ありの場合はエポックスレッドミルET-PNのご使用を推奨しますが、エポックDスレッドミルEDT-THでも加工できます。
3.NCプログラム
Q-9) MOLDINOのURL掲載の「超硬ねじ切りカッタNCプログラム作成ソフト」で作成したNCプログラムは、そのまま使えますか。
A-9) 上記の「NCプログラム作成ソフト」のNCプログラムは、あくまで参考用です。制御はFANUCに対応したものになっております。ご使用になるには、機械コードの修正や、座標系、各作業用途によって修正が必要になります。お客様ご自身でご使用NCプログラムはご確認ください。
Q-10) 工具径補正はどう使いますか。
A-10) ねじの径精度を調整するために使うのが、「工具径補正」です。FANUCの 工具径補正(G41, G42)を用いて工具中心を基準にNCプログラムを作成した場合、補正値Dに工具半径値を入力して加工し、ねじ通りゲージが通らなければ工具径補正の値を小さくするとねじの径が拡大します。
使用上の注意:工具径補正について(P.19参照)
4.切削加工時
Q-11) 比較的早く折損してしまいました。何が問題だったのでしょうか。
A-11) まず、クーラントの掛け方、掛ける方向をご確認ください。クーラントが届かず、切りくずづまりが発生するのが最も多いトラブルになります。ねじ穴内部に掛かるように調整してください。
使用上の注意:クーラントについて(P.19参照)
Q-12) ねじ穴奥で加工寸法がマイナスになっているようで、ねじゲージが通りません。対策はありますか。
A-12) ねじの奥の方で工具のタオレが大きくなっていることが原因の可能性があります。この場合、ゼロカットで再加工することにより高精度に仕上がります。
Q-13) カタログ標準切削条件表に載っていない被削材を削ることはできますか。
A-13) アルミニウム合金、超耐熱合金、チタン合金などの加工実例もございます。是非、お試しください。タップ加工に比べて広い範囲の被削材に対応している工具です。
実績のある被削材の加工実例は、こちらにもございます。
技術資料:エポックスレッドミルの加工事例(P.12~17参照)
作成日 2025年4月1日